会員の皆様
次回第76回第二言語習得研究会(関東)をご案内いたします。
………………………………
◆日時; 2011年2月5日(土)午後2時からを予定しております(開場は13時30分となります)。
◆場所; お茶の水女子大学文教2号館302教室
*大学まで;http://www.ocha.ac.jp/common/image/access_map2.jpg 土曜のため、正門(東門)しか開いていません。正門は春日通り沿いですので、最寄り駅は丸の内線の茗荷谷駅になります。
*学内マップ;http://www.ocha.ac.jp/access/campusmap_l.html 正門(東門)から入って一番遠い11番の建物です。
◆研究会参加について:参加への事前予約等はございません。2010年度(4月以降)初めていらっしゃいます方は、当日、受付にて年会費の半分(1000円)をお納めいただきますようお願いいたします。非会員の方も同様にお納めいただき、入会していただきますようお願いいたします。なお、4月・6月・10月にお越しくださいました方は、既に会費をお支払いいただいておりますので無料となります。
◆研究発表
1「使用基盤モデルの観点からの第一言語・第二言語としての日本語習得研究」【2:00~3:00】
共同発表:グェン・ヴァン・アイン(お茶の水女子大学大学院生)
加藤直子(お茶の水女子大学大学院生)
【要旨】
近年、注目を集めている認知言語学的観点である使用基盤モデルの言語習得理論が、第一言語・第二言語としての日本語習得において有効であることを検証した二つの研究を併せて紹介する。第一言語としての日本語習得に関しては、日本語L1幼児の単一事例研究を、第二言語としての日本語習得に関しては、ベトナム人日本語学習者の横断研究を使用基盤モデルの観点から行ったものである。
2.「中国人日本語学習者のフィラー使用について ―OPIデータを中心に―」【3:10~4:00】
曹鳴泉(そう めいせん)横浜国立大学大学院教育学研究科大学院生
【要旨】
従来学習者におけるフィラー使用については、実証的な研究がほとんど見られない。本発表では、初級の中から超級までの中国人日本語学習者18人のOPIデータを分析対象とし、フィラーの使用実態をレベル別に考察した。その結果、以下のことが明らかになった。
①中国語フィラーは「初級の中」から「中級の中」までの間で大量に使用されているが、「中級の上」からは急に使用されなくなる。
②「えと類」と「あの類」は初級レベルではあまり見られないが、「中級の下」からかなり使われるようになり、「中級の上」からは大量に出てきて、フィラー総数の4割から6割を占めている。ただし、その傾向は「上級の下」までで止まり、「上級の中」からは2割程度で安定している。
③日本語副詞類フィラーにおいて、習得が一番遅いのは「こ類」である。「上級の中」ぐらいにならないと、使用は全然見られない。また、習得が一番早いのは「ま類」と「なんか類」で、「中級の上」からすでに大量に産出され、超級でもかなり使われている。
ご来場お待ちしております。